痴漢被害者を助けた女性の行動に思うこと。

2017年12月21日

電車内の痴漢逮捕に協力したとして、大津市に住む会社員の女性が警察から感謝状を贈られた、という京都新聞の記事を見ました。
31歳の女性会社員だそうで、電車の中で痴漢被害に遭っていた18歳の女性を助けるべく、痴漢に体当たりして、その後周囲の人と協力しながら痴漢を駅員に引きわしたそうです。

この女性は「咄嗟に体が動いていた」と語っているそうですが、もう見事としかいいようがありません。
痴漢被害に遭ってしまう女性は多いですが、自力で痴漢を駅員に引き渡すことも、周囲の人に助けを求めるのも、容易ではありません。
そんな時、誰かが気づいて助けてくれるなんて、痴漢被害に遭っていた女性はどんなに心強い思いがしたことでしょう。
この記事を読んで、私が若かりし頃にとある路線で痴漢に遭った時のことを思い出しました。
満員電車の中で、男性の手が露骨に私の下半身に伸びてくるので、身動きのできる範囲で男性の手を振り払ったり、睨んだりしてみたのですが、一向にその男性の犯行は収まらず・・・。

本当に不快な思いをしましたが、それより不快で絶望的な気持ちになったのは、私が痴漢に遭っていることに周囲の人が明らかに気付いているらしいのに、誰からも助けがなかったことでした。

もちろん、私が声を上げなかったのも悪いのですが、大勢の人の前で声を上げるというのはなかなかに難しく、助けを求めたくてもついにできませんでした。
身体を動かしたり、僅かながらに手を振り払ったり、できる限り抵抗していて私を不思議そうに見ている人もいたのに助けはなく・・・あの時誰かが「さっきから様子がおかしいね、どうしたの?」とでも声をかけてくれていたらどれだけ救われたかわからない、と今でも思います。
しかしこの事件の場合、周囲の人がきちんと犯行を見届けていて、現行犯で駅員に引き渡したということですから、被害者もどんなにか嬉しかっただろうと思います。

弛緩の被害者に対し、どうして周囲に助けを求めないのか、などと言う人が良くいますが、実際問題、被害にあってもなかなか声を上げることなどできません。
この事件の被害者のように、被害者が若ければ尚更です。
これまで痴漢被害を電車の中で目にしながら、自分には関係ないとばかり黙殺してしまったことのある人は、どうか今度はできる限り被害者を助けてあげて欲しいと思います。
もちろん、私自身もそのようにしたいと思います。

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