魔法のコンパス、道なき道の歩き方
西野亮廣さんが書いた『魔法のコンパス、道なき道の歩き方」という本を読んでみました。ビジネス書といわれるとそうかもしれないけれど普通に面白かったです。
この人は絵本が本当にすごい。
最初見た時に度肝を抜かれた感じでそれ以来彼が出す絵本は楽しみにしています。
よくこんな世界観で黒のペンだけで細密に描いたなと思ったらそこにも西野流の理由があることをこの本で知り納得しました。
絵本作家ではないので絵本で採算を取らなくてもいい。
ならそんな自分が絵本作家さんに勝てることは何かと考えた時に絵本の製作にものすごく時間をさける事だと。
だからこそのあの緻密な絵だったのですね。
doctorインクの星空キネマはストーリーとしてはちょっとあれ?と思った部分もあったけれど何故か読んだ後にじわじわと感動してしまいました。
そして年月を経て久しぶりに西野亮廣の本が出る!でも絵に色がついているのでちょっとびっくりしました。
ずっと白黒で行くと思っていたから。
彼の絵に色がついたら面白いと思ったけれど、想像していたものとは少し違っていました。えんとつ町のプペルはストーリーが詰め込み過ぎてしまったような気がします。
その代り絵本とは思えない絵のクオリティーでした。
ただ分業制にしたのが良かったのかどうか?人物と背景とちょっとちぐはぐだった気がします。
私はやっぱり彼がひとりでつくる絵本が好きです。
絵がこれでもかというくらい描き込まれているので逆にストーリーはファンタジーだけどものすごくシンプルなストーリーでもいいのではないかと思います。
ストーリーというと魔法のコンパスに書かれていた「ハロウィンで汚れた渋谷を綺麗にする」企画の話がとっても面白かったです。
普通の人が考えそうなのはハロウィンの参加者にごみ袋を配るというアイデアです。
それをゴミがないと成立しないイベントを考えると発想したところがすごい。
ハロウィンの次の日の早朝にゴーストバスターズの仮装をして町中のごみを拾ってアート作品をつくるというイベント。
しかもそれを邪魔しようとしたアンチ西野の2チャンネラーが、西野君のイベントよりも早くに集合して渋谷のごみを拾いまくったというおまけの話付。
結果渋谷の街が一年で一番綺麗になるのはハロウィーンの次の日の朝だったという感動的なお話になりました。
すごいなあ西野亮廣!事実は絵本より感動的です。
申し訳ないけれど西野君の絵本よりも感動したお話でした。